お話 CALL 後日談~名前を呼んで~ 「リナ♪」「駄目っ!」「いいじゃないか」「駄目ったら駄目ったら駄目っ!」 オレはリナが逃げられないように自分の上に乗せて抱きしめ、そして耳元で囁いた。 すでにリナが戻ってきて二週間が経っている。 そして、その間ほぼリナはうちに来て一緒にご飯... 2021.09.13 お話
お話 CALL 3 「ガウリイ!」 道路の向こうから声をかける彼女。オレは車が来ないのを見計らって道路を横断し彼女の元へと向かう。 一睡もしていない身には辛かったが、それでも彼女と会えるとそんな辛さも吹き飛んでしまう。「……っ」 名前を呼びたくて呼べないもどか... 2021.09.13 お話
お話 CALL 2 「だああああっ!! 気色わりいいいいいぃぃっっ!!」 ルークの叫び声と共に、オレは今日もげしっと思い切り蹴られた。「なんだ、ルークか」 だけどそんなこと全然関係ない。 昨日あれだけ口をすっぱくして約束を取り付けたんだ。今日はあの少女に会える... 2021.09.13 お話
お話 CALL 1 「ほらぁ、危ないでしょ?」「ごめん……」 オレは急いでいたために、しっかりと確認もせずに道路に飛び出そうとしたのを一人のお姉さんが止めた。 実際止めてもらわなければ、オレはきっと天国街道一直線だっただろう。目の前を勢いよくダンプカーが走り去... 2021.09.13 お話
ステップ Step 10 「これからは…」 「あーおいしかった!」 リナに希望された店に行き、メシを喰った後、外に出ると開口一番でリナが背伸びをしながら言った。 その表情に邪気はなくて、本当においしいものを食べた喜びでいっぱいという感じだ。やっぱり、リナは食べ物で釣るのが一番なのかと... 2019.03.24 ステップ
お話 境界線の狭間で 03 距離 あらかた食べ終わった後、ガウリイが食堂に現れた。正直、昨日の今日で、一瞬どういう対応をしていいか迷った。 けど、ガウリイが遅かったおかげで少しだけ冷静に慣れたのか、あたしはまるで何事もなかったように、いつもどおりの口調で「おはよう」と言った... 2011.12.10 お話
お話 境界線の狭間で 02 懊悩 最近、現れだしたリナの奇行。 危ないと思わせる行動が増えた。 止めようとすると、ふとした拍子に逆切れ――最近のリナは、いつも何かに苛ついているようだった。 理由がわからない上に限度を越えると、こちらも限界が訪れる。 しかも、今回は踏み込んだ... 2010.08.22 お話
お話 境界線の狭間で 01 挑発 いつも如く盗賊いぢめに出かけて、いつもの如くガウリイに邪魔をされた。「いいか、いい加減こんな危険なことはやめるんだ!!」 愚痴愚痴愚痴愚痴、ガウリイのお小言が続く。 いい加減うるさい。いつも同じようなことしか言わないし、そもそも、あたしくら... 2010.08.11 お話
lineage 第4章 伝説と真実、そしてライゼールへ-8 次の日の朝、リナは部屋の中の荷物をまとめた。 とはいえ、前にこの部屋に入った時にも、同じように出ていこうと思っていたから、まとめるものなどほとんどなかった。 まとめていたのは城の厨房のおばさんたちからもらった携帯食。実はこれが一番大きな荷物... 2008.05.10 lineage
くらげ社長と新米秘書の日常 05 「やはり君でなくては」「そのようで」 平穏な日常というのはそう続くものではない。平穏に慣れた頃には何かとトラブルが起きるものだ。 それは例外なくJ.F.カンパニー社長室でも起こった。「いい加減にしてくださいっ!」 リナはバンッと思い切り重厚な社長の机を叩いた。手のひらがジンジン... 2008.03.03 くらげ社長と新米秘書の日常
くらげ社長と新米秘書の日常 その8 じりじり… 「ちょ…待て…待ってくれ!!」「何を言うんです。ゼルガディスさんの分もちゃんとありますよ!!」「俺の分などいらん!!」「なーに言ってんのよ? 一回着たら病みつきになるわよ~?」なんと! とうとうゼルガディスにまで魔の手(笑)が!!「あんた開... 2008.03.03 くらげ社長と新米秘書の日常
お話 謎 4 逃げるが勝ち。 「はー食った食った」 お腹をさすりながら用意してもらった部屋へと戻り、ベッドにぼすんと腰かけた。 ガウリイは夕食前には戻ってこなかった。アメリアとゼルのツッコミに、ガウリイが何をやっているか気にならないわけじゃない。 でもガウリイがいないと... 2008.03.01 お話
ステップ Step 9 「悶える」 三月に入るとすぐに店はホワイトデーのコーナーを作って賑わっている。それでも二月のバレンタインのコーナーほど賑わってはいないかったが。 買い物ついでにそこを見たのは、気になる|娘《こ》の卒業式のすぐ後だった。 気になる|娘《こ》――リナは、お... 2007.10.11 ステップ
くらげ社長と新米秘書の日常 その7 職人ゼルガディス 「ふっ…完璧だ――」手のひらに乗っているのは、彼が務めている会社いちおしの開発品――有機物でできた動くぬいぐるみ『くらげん』。職人気質の男――ゼルガディス。いくら気の乗らないものでも、上からの命令(笑)なら、きちんと仕事をこなす男。***J... 2007.09.10 くらげ社長と新米秘書の日常
lineage 第4章 伝説と真実、そしてライゼールへ-7 コンコンと控えめに扉を叩く音に気づく。 ゼルガディスはガウリイを手で制すと、そのまま扉に近づいた。「誰だ?」「アメリアです。少し話があって――遅くにすみません」 聞きなれた声にゼルガディスは安堵しながら扉を開けた。「こんな時にすみません」「... 2007.08.19 lineage
お話 相棒関係迷走注意報 8 心臓の鼓動がうるさい。ガウリイはそう思うと、胸の上で服をぎゅっと掴んだ。 世の中の告白というものが、こんなに気力体力時の運が必要なものだと、ガウリイは初めて知った。 同時に、一見追い詰めているようで、でも、きちんともう一度告白するチャンスを... 2007.07.19 お話
くらげ社長と新米秘書の日常 その6 てふてふまわる。 「ウフフ…結構気持ちいいのね」「でしょう? 結構病みつきになるのよ」「ええ、分かるわあ」「……お前まで染まってどーする…」2人並んでくらげの着ぐるみを着て寝るのを見て、深い深いため息をつくゼルガディス。実は『くらげん』開発者だったりする。「... 2007.05.28 くらげ社長と新米秘書の日常
お話 謎 03 世の中知らないほうが幸せなこともある。 うららかな午後のティータイム――って言えば聞こえはいいんだろうけど、実際は頭を抱えて絶叫するゼルに、面白そうな顔でそれを見ているアメリアの姿。 そして給仕のために控えているメイドは、びくびくとした態度でこちらを窺っている。この場に居合わせた... 2007.05.05 お話