lineage 第1章 出会い、そして、再会-2 同盟を結ぶための会談は滞りなく終わった。 セラフィーナも臣下の者もライゼールのものになるより、問題のないエルメキアに名を連ねたほうがいいと思ったこと。 エルメキアは聖地であるゼフィーリアと繋がりができることを望んだため、互いに対等な立場で同... 2006.02.22 lineage
lineage 第1章 出会い、そして、再会-1 春先とはいえまだ寒い日が続く中、エルメキア王であるガウリイはゼフィーリア領を訪れた。 ここでまず説明をしておくが、エルメキアは十八の領地に分かれ、各領主がそれぞれまとめている。そのほかに貴族と呼ばれるもの、そして建国者の血を引いた十八の名家... 2006.02.21 lineage
lineage 序章 世界の成り立ち この世界を記した創世記には、天地創造に関しての記述がこう表現されている。 天地は赤の竜神スィーフィードと赤眼の魔王シャブラニグドゥの苛烈を極める戦いから生まれたという。 シャブラニグドゥの吐く灼熱が大地に熱を与え、スィーフィードがその灼熱を... 2006.02.20 lineage
お話 紅 28 リナはシルフィールが出ていった後、頬に流れた涙をふき取ると、外で待っているガウリイのところへと向かった。 本当なら、そっと一言だけお祝いを言って消えるつもりだったのに、シルフィールの思いを聞いてそれができなくなった。そんなことをしたら、シル... 2006.02.05 お話
お話 紅 27 それから二年後、青く晴れ渡った空に教会の鐘の音が響いていた。 礼服を着た人たちが教会の中に次々と入っていく。どうやら結婚式が行われるようだ。もうすぐ式が始まるのか、参列者たちはそれぞれ席に座り始める。 そんな中、一人の女性が花嫁の控えの間を... 2006.02.05 お話
お話 紅 26 ゼロスを滅ぼし当面魔族からの干渉もないだろうということで、結局この町でそれぞれ別れることになった。 シルフィールはサイラーグへと戻り、アメリアはゼルガディスとセイルーンへ戻るという。リナとガウリイは、リナの家族には話をしたほうがいいというガ... 2006.02.03 お話
お話 紅 25 「ガウリイ様を助ける方法が一つだけありますわ」 膝をついて放心するリナの肩に手を置いて、シルフィールは優しく語りかけた。「シルフィール……それは本当なの?」「はい」「どうすればいいの!? 教えて!」 リナはシルフィールにかぶりつくように尋ね... 2006.02.01 お話
お話 紅 24 不死の契約。 それは魔族などと行われ、不死の契約を交わした者はその魔族が生きている限り、不老不死の肉体を得ることできる。 以前アトラス・シティで不死の契約を交わしたものを見たが、文字通り何をしても死ぬことがなかった。 『契約の石』を壊すまで... 2006.01.30 お話
お話 紅 23 太陽がある程度高くなった頃、彼らは朝食を終え宿を後にした。 これから先のことを考えるために、セイルーンでじっくりと魔族への対策などを練ることに決めたからだ。 シルフィールも事の成り行きを見守るまではということで、そのままサイラーグへと戻らず... 2006.01.28 お話
お話 紅 22 朝、小鳥のさえずりによりガウリイがまず目を覚ました。 そして、目の前にいる小さくて愛しい存在に、ガウリイは嬉しくなって目を細める。「リナ」 名を呼んで、彼女の顔に優しく唇を寄せる。 まずは頬に数回。そして、額、鼻……数回口付けると、くすぐっ... 2006.01.17 お話
お話 紅 21 ガウリイはリナが目覚めぬよう注意を払いながら装備を外す。その後、自分の分も外すと、リナを抱き上げてベッドに入った。 安らかな寝息を立てているリナは目覚めることなく、ガウリイはそのままリナを抱きしめて眠りについた。 手の中にある温もりが愛しく... 2006.01.09 お話
お話 紅 20 後ろから抱きしめられて、その熱を感じて鼓動が早くなる。心臓がものすごく大きな音を立てているようにリナは感じた。 ガウリイはガウリイで、意気込んで入ってきたのはいいけれど、どう声をかけていいのか分からず、ただリナを抱く腕に力がこもる。 思うの... 2006.01.08 お話
こんなシーンで20のお題 19 秘められた関係 「ふんふふん~♪」 あたしは一人で町をぶらついた後、上機嫌で宿へと戻った。 今はガウリイだけじゃなく、ゼル、アメリアと四人で旅をしていて、ガウリイとゼル、アメリアとあたしの二部屋を取っていた。 宿に戻ったとき、アメリアはもう戻っていると聞い... 2005.12.23 こんなシーンで20のお題
お話 紅 19 四人の中に重い沈黙が流れた後、それを消すかのようにシルフィールが口を開いた。「リナさん、まだ隠していることがあったんですね……」「え? どういうことですか?」 リナを説得できたのだから、シルフィールはすべて知っていると思っていた。だからアメ... 2005.12.20 お話
こんなシーンで20のお題 09 駄々を捏ねる なんとなく寝付かれなくて、まだ騒がしい一階の酒場に顔を出した。 一人で飲むのは久しぶりで、なんとなく緊張してしまう。いつもなら、隣にルークがいたから。 酒場はすでに酔いつぶれている人などがいて、思ったより静かだった。 カウンターに座って、カ... 2005.12.08 こんなシーンで20のお題
お話 紅 18 なぜだろう。あれだけ皆から離れなければと焦っていたのに、全ての思いを吐き出したら、なぜかとても落ち着いた気持ちになれた。「でも、現にガウリイ様はリナさんのことを……」「……それは……」「知ってます? リナさん。ガウリイ様がサイラーグにいた二... 2005.11.15 お話